上埜動物病院ワンちゃんのおすすめフード
コラム 2016年07月12日
ワクチンで予防
ワンちゃんのワクチンで予防できる病気
ワクチンの接種で予防できる病気というのは、感染すると命にかかわるかもしれない恐ろしい病気です。
これらの病気にかかる前に、ワクチンの接種で体の中に抵抗力(抗体)を付けておき、万一感染しても体を守り発症しないように、または、発症しても軽症で済むようにすることが目的です。
ジステンパー
ジステンパーウイルスによって感染し、死亡率の高い病気です。
子犬に発生が多くみられ、感染すると、発熱、目ヤニ、鼻水、激しい咳や、下痢、嘔吐などの症状が現れ、てんかん様発作、チックなどの神経症状を示し、衰弱死してしまいます。
アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)
アデノウイルス2型感染症
1型の症状は、子犬の突然死や、角膜が白く濁ったり、発熱、嘔吐、下痢などをおこします。
また2型は肺炎など呼吸器病症状です。
犬パラインフルエンザ
単独での感染よりもアデノウイルス1型、2型、ボルデテラ、マイコプラズマなどいろいろなウイルスや細菌と混合感染して、「ケンネルコフ」と呼ばれる呼吸器系の疾患をおこすものとして、知られてます。伝染力が非常に強く、咳やクシャミなどから、空気感染をおこします。
パルボウイルス感染症
パルボウイルスによる急性伝染病で、チリやほこりに混じって長期間生存する、抵抗力の強いウイルスです。
子犬が突然死してしまう心筋型と、激しい嘔吐や下痢をする腸炎型があります。子犬では、死亡率の高い病気です。
犬コロナウイルス病
症状は、水様性の下痢や嘔吐を引き起こします。
潜伏期感は、1~2日で、胃腸炎症状の後、殆どは回復します。
感染した犬の便や尿に放出され経口感染します。
レプトスピラ症
犬だけでなく他の動物や人にも感染の危険性がある伝染病です。
症状は黄疸出血型とカニコーラ型の2つの種類があり、黄疸出血型は、黄疸や消化器症状、歯茎からの出血などがみられます。
カニコーラ型も消化器症状を引き起こします。
ネコちゃんのワクチンで予防できる病気
猫ウイルス性鼻気管支炎
ヘルペスウイルスが原因の病気で、感染猫のクシャミや分泌物などからうつります。
症状は、鼻水、クシャミ、目ヤニ、発熱、食欲不振などです。
幼若な猫では、脱水や栄養不足で死亡することもあります。
猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)
パルボウイルスが原因の病気で、白血球が極端に減少し、発熱、食欲不振、嘔吐、下痢などを引き起こします。
猫カリシウイルス感染症
かかり始めは、クシャミ、鼻水、発熱など鼻気管支炎とよく似た症状がみられます。さらに症状が進むと、口や舌などに潰瘍ができます。
2次感染がおきると肺炎を併発して死ぬこともある病気です。
猫白血病ウイルス感染
症状は様々で、白血病の他に貧血や免疫力の低下、リンパ腫、流産、腎臓病などいろいろな病気を併発します。
発病すると致命的な難病ですが、症状の出ない潜伏感染では異常なく過ごす猫も少なくありません。
猫のクラジミア病
クラミジア シッタシーが原因菌で、この菌が口、鼻、目より侵入し、結膜炎、目ヤニ、軽度の鼻水、クシャミ、咳、 肺炎を起こす事もあります。
ネコちゃんのワクチンで予防できない病気
この2つの伝染性は、いずれも発症すると致死率の高い伝染病です。
その為、早期に発見し治療することで、よい状態を保つことができる場合が有りますが、残念ながら完治はしません。
猫免疫不全ウイルス感染症(FIV)
人のエイズウイルスと同類のレンチウイルスでありますが、猫固有のウイルスで、猫以外には感染しません。
ケンカなどの咬み傷などから感染する場合がほとんどです。
感染すると、免疫系の障害がおこり、感染症に対する抵抗力が失われ、悪性腫瘍の発生も多くなります。
猫伝染性腹膜炎(FIP)
コロナウイルスが原因によって引き起こされる病気ですが、コロナウイルスには、いくつか種類があり、猫伝染性腹膜炎を起こすものと、腸炎を起こす腸炎性コロナウイルスがあります。
症状は、腹水や胸水、黄疸など、他の臓器もおかされ、様々な症状を発現します。
この病気から、少しでも感染を回避するには、感染の恐れが有る猫ちゃんとの接触を避けることや、室内で飼うしか有りません。
ただ、いずれの病気も何らかの症状が出ますので、病気の早期発見に努めて下さい。